アドベンチャー施設施工現場の環境が一変。長年抱えていた問題が解決し生産性向上に!

株式会社プロジェクトアドベンチャージャパン アドベンチャークリエーション ディレクター 小澤新也 氏

株式会社 プロジェクトアドベンチャージャパン

プロジェクトアドベンチャージャパン(以下、PAJ)様は、アドベンチャーによる体験学習をとおして、さまざまな教育プログラムを子供から大人まで幅広く提供している設立25年の実績を持つ教育事業会社さんです。 「ロープスコース」と呼ばれる体験教育用の施設や、同施設を施工する技術を進化させたレジャー施設アトラクションが人気で、ハウステンボスの“天空の城”や、さがみ湖リゾート プレジャーフォレストの“ハッスルスパイダー”なども手掛け、動力なしで数百メートルのワイヤーを滑降する「ジップライン」は、すでに全国約40ヵ所以上施工実績があります。設計施工を担うPAJさんにとって現場必携ツールとなったのが建築・土木の生産支援クラウドサービス「Photoruction」です。今回、Photoructionの導入背景や活用法などについて、ディレクターの小澤新也さんにお話を伺いました。

背景

私たちは当社の体験教育用コースを中心に、長年ロープスコースの設計施工を行ってきました。近年ロープスコースのノウハウを活かしたアドベンチャー施設作りへのニーズが拡大し、新しい展開が生まれていて、テーマパークや遊園地などで、アドベンチャー体験を提供したい施主は増加傾向にあります。
2年前からPAJ直営のアドベンチャーエンターテインメント事業が始動し、すでに3ヵ所が稼働しています。そしてこのアドベンチャー施設の施工は、外注を用いていません。
丸太を立てる時は電設会社に依頼するなど外注はしますが、基本的にほぼ自社施工です。作るモノが特殊で専門的なため建設会社には頼めない場合が多いのです。

株式会社プロジェクトアドベンチャージャパン
アドベンチャークリエーション ディレクター 小澤新也 氏

ジップラインの様子

施工現場ではどのようなことが課題になっていましたか?

施工担当は自ら工事も行う監督兼作業員として現場へ行き、さらに現場は全国に点在するため、施工期間の1~1.5ヵ月間は地方のホテル暮らしとなることもしばしばあります。
施工現場で、長年スタッフたちの課題となっていたのが写真管理の問題でした。
アドベンチャーパークなどの施工現場では、公共工事同様に工事写真の撮影が欠かせません。記録はもちろん、クライアントに提出を求められることも多く、1現場で200枚以上は撮影します。撮った写真をいつどのように整理するかが問題でした。
複数の現場スタッフが各自のスマホやデジカメで撮るので、画像の解像度やサイズもばらばらです。作業終了後にそれらの画像を取捨選択し、写真整理ソフトで整理していたため、手間と時間がかかり大変でした。さらに完工後は工事写真台帳をプリントし顧客へ提出するのですが、出先で大量の印刷は難しく結局は帰社後となり、どうしても作業は遅れがちでした。

アドベンチャーパークのポールコース

Photoructionを導入されたきっかけを教えてください

約4年前に会社のパソコンがすべてMacに切り替わったのをきっかけに、現場の声に応えようとスマホで使えるソフトを探し始めました。当社は、Androidのスマホユーザーが多いのですが、他社製品はどれもiOS専用のソフトばかりでした。探し続けて、ようやく出会えたのがPhotoructionでした。
ネットで製品の特長を知り、調べていくとPCはもちろんスマホでも使える上、iOSでもAndroidでも動くというので、早速、スタッフと無料の体験版を使ってみたのです。すると“スマホで撮った工事写真がそのまま簡単にクラウドに送られ共有できる”と大変好評で。即座に導入を決めました。

Photoructionの導入によりどのような変化が起こりましたか?

導入当時は、大きなプロジェクトこそ動いていませんでしたが、活用機会はたくさんありました。当社には、全国40ヵ所以上の既存施設があり、体験教育用施設も加えると全国100ヵ所以上になります。そのすべてで年に一度は定期検査を実施しており、専任の点検部隊が、一年中全国を回っています。まず彼らにPhotoructionを使ってもらいました。
そうしたら、どこがというよりすべてが一変したんですよ。
とにかく、撮影したその場で画像データがクラウドにアップされるから抜群にスピーディーだし、あとの手間もまったくないのです。以前は整理作業でデータを入れ忘れたり、現場にデジカメを忘れて作業が中断したりしましたが、そうしたミスもなくなりました。
また、多数の現場の写真を効率良く管理できるようになったことで生産性が向上し、現場と本社の遠隔地にいる担当者同士の打ち合せにも役に立っています。
例えば、施設の点検中、気になる箇所の写真をPhotoructionでアップすれば「このボルトがこんな状態で」などという具合に、他の場所にいるスタッフに見てもらいながらリアルタイムで相談できるため、即座に的確な対応が取れるようになりました。
今まで、10日もかけてやっていた台帳のまとめも、Photoructionなら半分の5日で出せるようになりました。直感的に使えるので習得も簡単だし、操作がわからない時はサポートに電話をかければ、すぐに回答してくれるので助かりますね。いまではすっかり現場スタッフの必須ツールです。

Photoructionの写真管理の画面

ジップラインのメンテナンスの様子

今後、更なる生産性向上を図るためにPhotoructionに期待していることはなんですか?

私たちは、使うものは先端のものを取り入れながらも、25年間で培ってきた“アドベンチャーをとおして自然環境の中で人が学び、そして成長する”という教育事業の根本の考えを維持し、より質の高いものや体験を社会に提供していきたいと思っています。
そのためにも、Photoructionは業務の要となるシステムに育てていければと思いますね。
現在は写真管理をメインに活用していますが、今後は工程表や進捗、TO DO管理など業務を可視化できるリスト機能に、図面機能など現場回りの情報をトータル的に賄うことで、より生産性向上に役立てたいです。次は、自社オリジナルの書類を作って管理する、フィールドレポート機能を試したいです。

Photoructionのプロジェクト選択の画面