紙からデジタルへのシフトを実現し検査業務の効率化に成功!書類の複数フォーマット対応もでき書類作成の手間が軽減!

エンジニアリング2部 全国統括 部長 來迎 貴良さん(左) エンジニアリング2部 東京保全 笠井 優さん(右)

ヤマトプロテック株式会社

全国10拠点、海外を含むグループ会社11社で、消火薬剤の調合から、防災機器の開発・製造・設計・施工・メンテナンスまで一気通貫でサービスを提供している1918年創業の総合防災カンパニーのヤマトプロテック株式会社様。「Photoruction(フォトラクション)」を導入したきっかけや導入後の変化、今後の展望についてエンジニアリング2部 全国統括 部長 來迎 貴良さん、エンジニアリング2部 東京保全 笠井 優さん、マーケティング本部 情報システム室 土屋 俊貴さんにお話をお聞きしました。

紙データからの脱却を図り業務効率化を目指したい

Photoructionを導入する以前の課題や導入しようと思ったきっかけを教えてください

來迎さん:
建物は、建物として存続する限り、総務省が定める法律で約半年に1回、年に2回の消防用設備の定期点検が義務付けられています。その点検検査にまつわる業務を改善したいと思ったのがきっかけです。
図面に記載した不具合の場所や、これまでの報告書などの資料、物件によっては膨大な量になるのですが、全て紙で対応していたためその膨大な資料を持ち歩くのは大変な上、紛失のリスクもありました。
そして行政査察の際には、建物の書類の提示が求められます。資料に関しては、現場で撮影した画像、手書きでメモした図面を、現場から事務所に戻ってまとめて清書していました。そのため残業時間が発生することもあります。さらに、膨大な資料を管理者と作業員で連携するのも紙で行なっていたので、この辺りの業務の効率化を図りたいと思っていました。

電波のないところでもオフラインで使えて、書類の複雑なフォーマットにも対応してくれた

―数ある選択肢の中から、Photoructionをお選びいただいたポイントを教えてください。

土屋さん:
現場が便利になるといった点を重視していましたので、デバイス一つで様々な業務が効率化できるというのは好印象でした。また、消防点検という設備工事でも特化した分野に対して、弊社の要望に対して柔軟に対応していただいた点はかなりありがたかったです。複雑な書類などもあったりもしますが、真摯に業態理解を深め対応していただいた事が決め手です。地下室や電波がない現場も多いので、オフライン対応ができるというのも評価させていただきました。

「作り、見る、さわる、感じる」で導入を後押し

導入時に困ったことはありますか?また社内への導入をどのように進めましたか?

來迎さん:
現場では何度も入室できない場所での計測状況、不具合内容の図指など、重要なデータの取り扱いをデジタルに不慣れな作業員に新しいシステムを浸透させるのはリスクの伴う事でした。
そこでまずは、実際に「作り、見る、さわる、感じる」を行うことで、Photoructionの必要性を体感してもらうようにしました。
定期的に行なっている勉強会の資料をPhotoructionにアップしてそれをダウンロードして見てもらうように促しました。必ず資料は見るので、Photoructionを広める第一歩としてまずは触ってもらうことを意識しました。その後は、フォトラクションさんからの運用レポートを見て上長から声掛けやアドバイスをしてもらっています。実際に使ってみることで生まれた疑問は、勉強会や個人別のディスカッションにより解消しています。また実際使った現場責任者からどんどん広げていってもらっています。1人の発想は1つしかないかもしれませんが、使える人が増えて発想が増えれば、使い方や運用方法もブラッシュアップされより便利になっていくと良いと思っています。

笠井さん:
最初は使うことに少しためらいがありましたが、実際使ってみたら、とても見やすいしUIもシンプルで使いやすいし、これは現場で有効活用できると思いました。今では、協力会社さんやまだ使っていない人にも使い方を説明したりして、便利さを共有しているので、利用する人も増えてきています。

写真管理が楽になり、手書きのメモがなくなり資料作成の作業効率が向上

Photoruction導入後、どのような変化がありましたか?

來迎さん:
エンジニアリング部(メンテナンス部門)にて、定期点検や修繕工事等を、年間約12,000件、行っています。その現場ごとに、総務省で定められた点検票を紙でファイリングして保管していました。点検票のフォーマットも約40種類ありますし、現場によっては数百ページになる場合もあります。
書類の作成に関しては、現場から戻って、現場作業員が撮った写真を整理し、図面に書いたメモを清書して提出書類を作成していました。事務員がやる場合もあり、莫大な量の写真と手書きのメモを清書し、確認しながらの作業はかなり時間を要していました。Photoructionを導入してからは、写真整理の業務負荷が軽減し、提出資料の完成までのスピードが早くなっただけでなく、すぐに書類を出すことができるのでお客様や作業員に対して、現場での経緯資料を提示しながら説明することが可能になりました。

笠井さん:
消防設備の定期点検の現場に行く時は、点検票、設備ごとの図面、写真台帳などを紙で出してファイリングしたものと、デジカメやスマホなどを持っていく必要がありました。現場では、図面と点検票などはバインダーに挟み、点検内容を図面に手書きでメモをし、写真は近影や引きの写真など複数枚撮り、撮影時間をメモして場所を特定できるように工夫をしていましたが、持ち物が多くて手元が忙しいと感じていました。その時はそれが当たり前でしたが今考えると作業負荷は大きかったと思います。その作業がPhotoruction導入で、iPadひとつで対応できるようになったのは、かなり大きな変化と進化でした。写真に関してもPhotoructionでピンを立てたところに紐付けが簡単にできるので、特定も容易だし、資料の作成もスムーズにできるようになり、作業効率が大幅に上がりました。現場の大きさにもよりますが、書類作成に費やさなくてはいけなかった時間が、半分くらいにはなっているのではないかと思います。また紙の場合は、作業スタッフに直接資料を渡さないといけなかったのですが、Photoructionで情報共有ができるようになったことで、データを共有できるようになりました。実際に現場に行かなくてもリアルタイムに状況が確認できるので、かなり便利になりました。

ITの技術をもっと活用しなが現場のことを考えたDXを推進し、より効率的に業務改善を!「火」にかかわる企業として人と火のより幸せな共生を目指す

フォトラクションに期待することと、今後の展望についてお聞かせください

土屋さん:
DX推進は、単に数字だけを追うのではなく、実際の現場をちゃんと見て、現場の作業を便利で効率化できるような方向に持っていくことだと思っています。現場を主軸としたDX推進をしていきたいと思います。また、PhotoructionはDropboxとの連携なども行なっているので、連携の拡張性に期待しつつ、自社のシステムと組み合わせていければと思っています。

來迎さん:
総務省消防庁を主管とする法律等に関しては、時代に合わせた法改正が必要になってくると思われます。提出書類のフォーマットもそれに応じで変化していくので、フォトラクションさんには多様性と柔軟性をもって一緒に進んでいっていただけると嬉しいです。また製品・サービスのハード面、ソフト面の開発および進化を各企業において、それぞれの特色を生かして、日本企業の技術を集結し世界中の人々の命と財産を守ることができればと思います。安心・安全を目標に各社が切磋琢磨できる方向に向かってくれればと思います。皆様の生活に欠かせない「火」にかかわる企業として、人と火のより幸せな共生を目指しています。年々変化している災害を未然に防ぐために、また万が一の時にも被害を最小限にとどめるために、これからも研究開発をデジタルの機能も取り入れ継続してまいります。

―今後も業務改善のお役に立てると幸いです。お忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました!