ハウジング工事部・総合建設工事第3・6部 取締役 伊東圭太さん(左)、総合建設工事第1部 松浦洋介さん(中)、建設総務部 河野貴大さん(右)
スターツCAM株式会社
情報を一元化でき、現場での利用もデータ管理もしやすいものを探していた
―Photoructionの導入を検討された理由を教えてください。
河野さん:
DXを推進するにあたって、業務効率化、時間削減というゴールに向かってなにができるのかというのを検討していて、そのうちの一つの手段としてICTツールの活用というのがありました。
実は、Photoructionの導入以前も写真管理、配筋検査用のツールを導入していたのですが、なかなか社内の業務にマッチしなかったのか、現場にあまり浸透しなかったという経緯があり、それに代わるツールを探していました。その時に展示会でPhotoructionに出会い、お話を伺ったのがきっかけです。
伊東さん:
社内で推奨ツールを展開はしていたのですが、なかなか浸透せず、情報の一元化ができていなかったのも課題でした。写真でいうと、デジカメだったりスマートフォンだったりデバイスもバラバラだったので、データフォーマットも違ったりと管理が一筋縄ではいかない部分がありました。また基本的には社内の共有サーバーでデータ管理をしていたのですが、煩雑になっていたこともあり情報の一元化にも対応できるものを探していました。
柔軟に対応できる機能やサポート体制に将来性を感じた
―数ある選択肢の中から、Photoructionをお選びいただいたポイントを教えてください。
松浦さん:
いくつかのツールを検討していて、Photoructionを初めて触ってみた時に、パッと機能を見ただけでも直感で使いやすいと感じたくらい、第一印象がとても良かったです。業務にもマッチしていて、UIがシンプルで分かりやすいので、これなら誰でも抵抗なく簡単に使えるのではないかという見通しが立てられました。
また写真管理業務がメインで探していたツールですが、検査機能やBPO機能など今後広げていける可能性を感じました。写真管理、配筋検査などは他のツールも一緒なのですが、Photoructionはそこからの広がりや柔軟性の高さを感じました。実際に使ってみてからも、第一印象で感じた良い部分は間違いじゃなかったと実感しました。
河野さん:
説明会や運用レポートなどサポート体制がしっかりしていたのも導入の決め手の一つになっていると思います。導入時からこちらからの要望に対して、真摯に対応してくれるのもありがたかったです。
伊東さん:
今後はBIMにもスポットが当たり始めると思っています。最初は写真管理だけでしたが、PhotoructionとBIMとの連携の話もあり、業界の流れとPhotoructionの進展に将来性を感じました。
またクラウドサーバーでリアルタイムに情報を管理できるので、Photoructionを活用して情報の一元化を実現することができると考えていました。
とにかく触るきっかけを作り積極的に情報の発信をしていった
―導入時に困ったことはありますか?また社内への導入をどのように進めましたか?
松浦さん:
最初は3現場から導入をスタートし、各現場で使いやすさ、業務との相性、効果の検証をしました。使った現場では、効果が見えていたので、そこから本格的に全社導入に至りました。
河野さん:
突然社内にツールを展開しても利用してくれないと意味がありませんので、フォトラクションさんに協力していただきながら説明会を繰り返し開催しました。導入に関してもできる限り現場の人任せにしないように、DX推進部と一緒に全社導入を試みました。また社内でも積極的に情報の発信を行い、徐々に浸透させていきました。
伊東さん:
現場に携わる人は保守的な部分もあり、なかなか新しいものへの切り替えというのが難しい部分もあるので、まずは目的意識の統一を図り、DX推進部が主導となって、同じ目的に向かうために動いていけるように流れをつくりました。 最初は全員が使う機能、当社では安全検査をPhotoructionで行うと決め、まずは利用する機会を設けて、浸透を図るということをしていきました。まずは使ってもらうきっかけを作るというところは大切だと思っています。
全社導入ができ、業務時間短縮も実現
―Photoruction導入後、どのような変化がありましたか?
松浦さん:
まずは、全社での導入ができたのは大きいですね。現在は、写真管理に関してはPhotoructionがベースになっていますし、検査機能も活用しています。竣工検査はほぼ全ての現場においてPhotoructionで行うことになっています。その他の検査もPhotoructionに移行している最中です。それによって、かなりの業務時間の短縮が実現しました。
河野さん:
竣工検査の際に、指摘事項を手書きで書いていたのですが、Photoructionの検査機能を使えば簡単に入力でき、検査後の仕分けなどの手作業も少なくなり、協力会社に是正指示を出す時にも情報共有がしやすくなり便利になりました。 また実際に現場で使っている人からもiPadひとつで現場に出られるようになり、現場での作業が楽になった、写真管理が楽になった、写真の撮り忘れなどに気づきやすくなったなどの声が上がっています。
BPO機能で時間を有効活用できるようになり残業時間も削減!
―BPO機能も活用していただいていますが、実際どのようは変化がありましたか?
松浦さん:
現場は、業務をアウトソーシングするということに馴染みがなかったと思います。でも今回、BPO機能導入をして検証した結果、準備時間がかなり減っていることが分かりました。黒板作成もBPO機能で作業時間はゼロになっているので、その効率化はとても大きいなと思います。BPO機能で時間短縮ができるので、若手の教育にも注力できる時間が作れるようになりました。
河野さん:
現場でBPO機能を使ってもらうと、次も使いたいとの声が上がってきます。フォトラクションさんは、BPO機能を使う前段階の打ち合わせも柔軟にやってもらえるので、現場のわがままにも対応してもらえるのは助かっています。
残業時間に関しても週2時間、月8時間くらいの削減ができたとの声が上がっていて、社内への浸透とともに効果が出ています。
伊東さん:
現場監督の業務範囲はとにかく広くなってきています。残業を減らしていくためにも、何かを分業していくという方法を取らないといけないと考えていました。その一つの手段としてBPO機能はとてもありがたいサービスでした。BPO機能の導入のおかげで、現場監督の業務内容を細かく数値化して比較するきっかけになり、業務の整理もできるようになりました。 単に時間を減らしたいというのではなく、価値のあるものに有効的に時間を使えるようにシフトしていくことができるようになったのはかなり意味のあるものだと感じています。
グループ会社との連携や自動化にも期待、建設業界の未来に向けて共に進んでいきたい
―フォトラクションに期待することと、今後の展望についてお聞かせください
河野さん:
総務部に所属する前は現場にいて、その時はとにかく現場で便利なものを使っていきたいと思っていましたが、現場を離れ、視野が会社全体に変わってきました。その中で、Photoructionの導入は、社全体の業務の無駄を見直すための良いきっかけになりました。業務に関わるものを変えていくことによって会社全体にどんな変化が起こるのか、どんな効果が出るのかなど、改めて見直すためにも有効活用できるツールだと思っています。建設業界の限られた人と時間の中で、課題に向かってどんな戦略を持って立ち向かっていけるか、ぜひフォトラクションさんと一緒に考えていけたらと思います。
松浦さん:
人手不足など建設業界全体が持っている課題に対して、残業時間を減らす、業務を効率化するなどの働き方改革ではきっとまだ足りなくて、今までのやり方を大々的に変えていかないと根本的な解決にはならないのではないかと思っています。今後は業界全体の意識改革も必要になると思います。フォトラクション代表の中島さんの著書にも書かれている「デジタルゼネコン」の考え方はまさに今後の建設業界の未来なのだと思います。建設業界の未来に向けてぜひ一緒に取り組んでいけたら嬉しいです。
伊東さん:
Photoructionは、品質管理、施工記録のためのツールという位置付けだと思っています。配筋検査だけではなく、全ての検査をPhotoructionに移行し、全ての記録を残したいと思っています。情報を全て集約して物件のカルテみたいなものにし、Photoructionを見ながら施工管理をしていけるような仕組みを作っていけたら良いと思っています。また何かトラブルが起きた時に記録がないと、解決するのにさまざまな労力やコストが必要になる場合もあるので、リスクを回避するという意味でもPhotoructionで情報を管理できるようになると、コストダウンにも業務効率化にもつながると思っています。今後は、現場に寄り添った機能の拡充、そして最先端な技術を活用し人の手を極力介さないような自動化にも期待しています。
Photoructionは、グループ会社での物件管理などにも利用できるツールだと思うので、グループでの連携といったこともいずれ実現できればいいなと思っています。
―BPO活用で更なる業務効率化のお役に立てると幸いです。お忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました!