DX化は単なるデジタル化ではない、Photoructionと建設BPOで仕事を変えていく

古久根建設株式会社 石井 亮二さん

古久根建設株式会社

明治28年創業、東京都文京区に本社を置き、マンションやホテル、リネン工場、医療福祉関連施設などの建築物に強みを持つ総合建設業の古久根建設株式会社様。 「Photoruction(フォトラクション)」を導入したきっかけや導入後の変化、今後の展望について、石井 亮二さんにお話をお聞きしました。

属人化をなくす情報共有と作業の統一化を図りたい

Photoructionの導入を検討された理由を教えてください。

今まで使っていたシステムは、写真機能しかなく、図面や検査、帳票記録等は全てアナログで現場担当者の残業過多の原因にもなっていました。写真管理に関しては、撮影したものを現場事務所に戻って、アップロードしないといけないという手間がかかり、情報が共有されず属人化してしまうなどの問題もありました。
また、現場では現場所長によって事務的な作業が違っているという状況でした。全体で研修も行なったりはしていたのですが、どちらかというと技術的な研修が多く、事務的なものに関してはあまり統一されたものがありませんでした。これでは、現場スタッフが、現場によってやり方が異なり、戸惑うことも多いと感じましたので、まずは使用するツールから統一を図っていくことになりました。 そこで、建築部門の業務を効率化するものを探していました。

既に導入している企業からの評判もよく、クラウドサービスとしての可能性を感じた

―数ある選択肢の中から、Photoructionをお選びいただいたポイントを教えてください。

当社は、東京建設業協会に所属していて、定期的に集まる機会があります。その中で、さまざまな意見交換などを行うのですが、当社がDX化に取組むということになった時に、そのメンバーと意見交換をさせてもらいました。各社、さまざまなサービスを使われていましたが、その中で実際にPhotoructionを利用している企業が数社ありました。そこで、導入効果や課題など、ヒアリングをさせてもらいました。

決め手となったのは、情報共有は解決したい課題の一つでもあったので、サーバー容量無制限のクラウドサービスであることでした。そしてiPadやAndroidなどプラットフォームを選ばず使えること、また、単なる写真撮影や写真台帳だけのサービスではなく、その他の機能、図面や検査機能など多機能であることが決め手となりました。

困っていることはすぐにフォロー、説明会を重ね理解を深めた

導入時に困ったことはありますか?また社内への導入をどのように進めましたか?

最初は、4つの現場からスタートしました。テスト導入の段階から、私も何度も現場に足を運び、使い勝手や困っていることはないかなどを聞いて回りました。そして現場で実際に使ってもらいながら、質問などはすぐにあげてもらい、解決を図っていきました。フォトラクションは、ユーザーレポートや研修、説明会がしっかりしているので助かりました。その後、全社導入のタイミングで、iPadも同時に社員に配布して、現在は建築工事部門全社員がPhotoructionを活用しております。

自社システムとの相性もよく情報共有で業務が効率化

Photoruction導入後、どのような変化がありましたか?

導入当社は、今まで慣れ親しんだシステムからの変更なので、操作方法などに関して戸惑いはあったようです。現場は日々の業務に追われていますので、新しいものを入れるとなるとそれなりに時間がかかるし、急いでいる時はなおさら慣れたものの方が使いやすいとの意見が出たこともあります。

ただ、その都度、何が使いにくいのか、どう分からないのかを聞き出し、フォトラクションにサポートをお願いし説明会をしてもらいました。きちんと説明をしてもらえたおかげで、慣れ親しんだものとは操作方法は多少違っても、実はPhotoructionの方が使いやすいと思ってもらえるようになりました。利用していくと、こんなことできないかな?といったリクエストなども出てくるのですが、バージョンアップで対応されていたりと、スピード感もあり、どんどん使いやすくなっているので、現場でも大きな問題なく活用できています。

現場では日々の作業での引き継ぎ、例えば、写真を撮らないといけないところをあらかじめピンをたてチェックし、同僚にやっていないところを引き継いでやってもらうなどの連携にとても役に立っています。リアルタイムで情報が共有できるので、効率よく業務引き継ぎができています。 また、当社が独自で構築した建物のカルテのデータベースをPhotoructionに移行しているのですが、問題なく稼働しています。Photoructionは拡張性があるのと、利用する側もPhotoruction一つで統一できるのはとても良いという意見が出ています。竣工後に保管しておかないといけない書類などもPhotoructionを活用しています。

デジタル化で仕事を変えていく、魅力ある業界になることに期待

フォトラクションに期待することと、今後の展望についてお聞かせください

マンションの内覧会などで、竣工検査を行うのですが、検査をPhotoructionを活用していけるようになるともっと生産性があがるのではないかと考えています。近々、施工した場所で今までの紙ベースでの検査とPhotoructionを利用した検査の両方を行う検証を実施予定です。

当社の検査は、直接お客様とのやりとりが発生するので、今までのように図面に手書きでチェックを入れていく方が時間がかからないといった現場の意見もあります。ただ、検査後、それぞれの項目を協力会社さんごとに分け、是正事項指摘書類を作成し提出していますが、100戸もある物件だと相当な数になります。その手間をできるだけ省き、かつお客様にもご迷惑をおかけしないような活用方法を見出したいと思っています。当社の検査部門、リニューアル部門、CS部門も、検査機能を使っていこうと前向きに取り組んでくれているので、検証しながら進め、関係部門全ての業務効率化に繋げていきたいと思っています。

また、黒板作成にかかっている時間やアウトソーシングできる作業を見極め、少しでも負担を減らせれば良いと考えており、建設BPOサービスの導入も検討しています。

DX化は単に作業をデジタル化することではなく、デジタル化によって仕事の内容を変えていくことだと思っています。DXを成功に導くきっかけにフォトラクションがなってくれることを期待しています。そして、人材不足を言われている昨今、若い人がもっと建設の世界に興味を持ってくれる魅力ある業界になることを願っています。

―DX化を成功に導くサポートができると幸いです。お忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました!