現場の見える化に成功し、残業時間の短縮へ!BPOサービスとの併用で業務効率が向上

建設DX推進室 室長 守山 明良さん(右) 建築部 工事係 リニューアル課 田中 寛子さん(左)

伊田テクノス株式会社

創業明治43年で、埼玉を中心に建設、土木、地盤改良、不動産を展開している総合建設企業の伊田テクノス株式会社様。「Photoruction(フォトラクション)」を導入したきっかけや導入後の変化、今後の展望について、建設DX推進室 室長 守山さん、建築部 工事係 リニューアル課 田中さんにお話をお聞きしました。

現場を見える化して業務効率をあげ、残業を減らしたい

―Photoructionを導入する以前の背景や課題を教えてください。

守山さん:
一番は、2024年に残業規制が始まるので、時間外労働を短縮させたいという課題を持っていました。当社は、民間工事が多いのですが、様々な必要書類も多く、また、書類を作るのにも知識がないと出来ないものなどもあり、バックオフィス化というのが出来ていませんでした。その辺を解決していきたいと思っていました。まず、建設現場での写真撮影、検査書類作成などの効率化を目指していました。また、管理職も現場に出ながら部下の管理もしなくてはいけなかったりするので、「情報や状況が見えない」といったことをなくすことが必須だと考えていて、その中でやはり「現場の見える化」として情報の共有の仕方などを改善していきたいと思っておりました。

抱えている課題を解決できるのはPhotoructionだった

―数ある選択肢の中から、Photoructionをお選びいただいたポイントを教えてください。

守山さん:
さまざまなサービスがあったので、それぞれを検討してみました。あるサービスは、コミュニケーションという部分では良いが、それ以外の課題には向いていない、また別のサービスは、欲しい機能が足りない、さらに別のサービスでは、機能が細かすぎて使いにくいなどがありました。Photoructionは、当社が抱えている課題を解決できる機能があり、BPOサービスも含め、使いやすそうだなと思ったのがきっかけです。

現場からどんどん活用し、分からないことは質問しやすい環境を作り活用

―導入時に困ったことはありますか?また社内への導入をどのように進めましたか?

守山さん:
新しいものを入れるときは、少しみんな構えたり、使い慣れたものを変えることに抵抗があることは想定していましたので、最初は、フォトラクションさんに操作説明会を開いていただき、操作を覚えてもらいました。また、現場の途中で使うものを変更すると、混乱すると思っていたので、現場がちょうど変わるタイミングで、新しい現場ではPhotoructionを使用すると決めてしまい、導入をし始めました。
そして、元々、現場を省力化して建設業界に入ってくる若い方たちの負担を減らしていきたいという目的もあったので、若い方に優先して使ってもらいました。結果、普段からITに慣れている世代だけあって、抵抗感もなく早い段階から慣れていきました。
また、社内のコミュニケーションシステム内にフォトラクションの意見交換場所を作り、使っている人たちが自由に書き込めるところを設けました。使っている中で使い方が分からなかったりすると、「どうしたらよいですか?」などの質問が書き込まれ、それに対して「こういう風にしたらできますよ」など、使っている人がアドバイスをしたり、実際に使っていて便利な使い方を見つけた人が、「この機能はこういう風に使うと便利ですよ」など、気づきや発見を投稿してくれたりして利用者同士で活発に意見交換が進んでいます。「もっとこうしてほしい」「こういった機能がほしい」などの、要望も出てきたりするので、管理側では現場の声をまとめるのにも活用しています。

現場の見える化に成功、残業が減り、業務の無駄もなくなった

―導入後、どのような変化がありましたか?

守山さん:
まず、今までは現場に持って出る紙書類が多く、その書類を作るにも時間がかかっていたのですが、Photoructionでデータ化でき、さらにタブレットで確認できるので、作業時間も物理的な負担も削減されました。それだけでも、だいぶ現場のスタッフの負担は減りました。また、写真撮影に関しても撮ったらすぐに共有できるので、管理も楽になりました。以前は、電話とメールで連絡していたものをPhotoructionでできるようになったのは、便利ですね。現場にいる人たちはかなり業務負担が減っているのですが、情報が見える化できるようになったことで、実は管理側もだいぶ楽になりました。他の取り組みもあるので、それを含めてですが、課題としてあった残業時間は確実に減っています。

田中さん:
例えば、写真撮影の時に確認したいところがあったりする場合に、今までは毎回写真を撮ってメールで送らないといけなかったのですが、疑問が生じたとき、写真をすぐに共有できるので、質問も聞きやすくなったし、無駄になる写真の撮影も減ったと思います。写真を共有する時には、LINE WORKS(*)を使ってその場で共有をしています。Phoruction上ですぐにチャット画面が立ち上がるので便利です。
また、現場の管理をするときに、Photoructionを見れば、どの現場でどんな写真を撮っているかも把握でき、どういったところで悩んでいるのかなども分かるようになりました。悩んでいるなと思った時に、情報共有化できているので、他の現場の例をあげて説明もできるようになり、アドバイスもしやすく、困っている人を助けやすくなりました。

BPOサービスの活用で業務効率がアップ

―BPOサービスも活用していただいていますが、実際どのようは変化がありましたか?

守山さん:
写真撮影や情報の共有など、Photoructionでだいぶ楽になりましたが、検査の際の検査書類、データの登録など、細かい作業はまだ時間がかかっていました。その部分でBPOサービスを活用させていただくことで、かなりの時間を短縮でき、業務効率を上げることができました。
検査では、検査後に是正のため業者ごとに指示を出すための資料をまとめたりなどをしないといけないのですが、その資料作成のために残業する姿などを今まで見てきました。
Photoruction導入後は、BPOサービスの活用でデータが全てPhotoruction上に入っている状態から検査を始められて、検査後の是正書類も業者ごとにPhotoructionでサッと作成などができるので、実際、検査に関しては、かなりの業務効率が上がっています。

他部門への導入で業務効率を向上させ、建設業に興味を持ってくれる人を増やしたい

―Photoructionに期待することと、今後の展望についてお聞かせください。

田中さん:
情報の共有がしやすくなってみんながいろんな角度から見られるようになり、「現場が見える化」されました。私は、いろんな現場を見ているので、複数の現場を管理するのにもどんどんPhotoructionを活用していきたいと思います。

守山さん:
管理側からの「この機能を使って」という指示以外にも、現場で機能を色々触って使い倒してほしいです。現場からでこういう使い方をすると便利になるなどといった意見がもっと積極的に出てくるといいですね。そして、誰でも使えるように現場の業務に関してのマニュアルの作成に取り組んでいこうと思っています。自分の仕事で精一杯で後輩に教える時間的余裕がなかったりする時もあると思うので、会社として業務レベルを上げていくためにも、マニュアル化してシステムをもっと活用していきたいと思っています。
また、最初は建築部門だけで導入を始めたのですが、今回設計部門にもアカウントを付与しました。設計施工の現場もあるので、設計部門の担当者が配筋検査などの時、あらかじめPhotoructionで状況確認してから現場に行くなとできるようになると、設計部門での業務効率化にもつながるのではないかなと思っています。その後に、営業部門にも広げる予定です。やはり、営業部門も担当の現場の進捗を確認しないといけないですし、Photoructionを活用してお客さまに写真を見せたりなどのコミュニケーションをとることにも活用できるのではないかと思っています。また、営業の担当者も実際の現場に行くこともあるので、写真を撮ってもらうなどにも活用していきたいと思います。
今後は、建築部だけでなく建築部が現場で関わる人たち全てにPhotoructionを導入し、業務効率化を図り、ひとりにかかる負担を減らし、会社全体として業務効率化だけではなく、企業価値も向上していけたら良いと思っています。それにより、建設業界に興味を持ってくれる人たちを増やしていければと思っています。

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(*)LINE WORKS (https://line.worksmobile.com/jp/
PhotoructionからLINE WORKSのチャット画面を立ち上げ、画像やテキストを共有することが可能です。ビジネス版LINE「LINE WORKS」は、チャットやスタンプはもちろん、掲示板、カレンダー、アドレス帳、アンケートなど、現場で活用できる充実したグループウェア機能を揃えたビジネスチャットです。

―今後も業務効率化のお手伝いをさせていただきます。お忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました!