プロジェクト管理部 直井さん(右)総務部課長 井上さん(右から2番目) 建築部 元村さん(左) 建築部 田島さん(左から2番目)
株式会社ビッグルーフ
生産性の向上を図り、若手の教育機会を増やせる仕組みを作りたい
―Photoructionを導入する以前の背景や課題を教えてください。
直井さん:
人材不足、生産性の問題など、建設業界全体は、今さまざまな問題に直面しています。当社としてもこのような問題に対して、問題解決を図るために2022年に専門部署の設置をしました。そこで、既存業務の棚卸から問題点の洗い出しを行いました。その中でも生産性の向上と若手教育は重要なテーマでした。
当社は、民間工事と公共工事を共に携わっておりますが、写真管理に関して、整理に時間がかかるなど、煩雑化した作業も課題になっておりました。また、教育面で言うと、当社が請け負う工事は、工期の長いもので1年を超える現場もあり、その間は、担当者は担当現場のみに常駐するので、社内で同時進行する他の現場を見て学ぶ機会は少ない状況でした。1つの現場だけでは、見て学ぶことが出来る工種や工法は限られてきます。これから資格を取得し、多様な工種を吸収して行く若手社員にとって、これは教育機会の損失であると感じておりました。しかし教育研修に時間を取られ残業が発生してしまったら本末転倒です。教育機会を構築しつつ、同時にワークライフバランス推進のため業務を効率化することも課題でした。
現場以外での情報共有にも有効、初めての人にも直感的に使いやすい
―数ある選択肢の中から、Photoructionをお選びいただいたポイントを教えてください。
直井さん:
公共工事は民間工事と比べて書類提出、写真提出が多く、業務の大半をその書類作成の時間が占めていました。そのため、まずは写真整理、書類整理を効率化したいということで調べた時にPhotoructionを知りました。他社さんも含め、たくさんのサービスが出てきたので、他の製品も含め現場でトライアルをして検討を進めました。その中でPhotoructionは、シンプルで使いやすい、ボタンの位置なども親しみやすくITが苦手な人でも直感的に使いやすいという印象から、Photoructionを導入いたしました。
井上さん:
教育や業務効率化などをキーワードに他社さんも含め様々なシステムの検証活動をスタートしましたが、現場で使いやすいのは大前提の元、現場以外でも活用できるという部分で、当社の抱えていた問題を解決するには良いのではないかと思いました。また、セキュリティー対策やライセンス、費用感に関しても導入しやすかったのと、SaaSなので、買い切りのサービスよりも使い勝手は良いのではないかと判断し、導入を決定いたしました。
現場の切り替えのタイミングで順次導入をし、社内掲示板でもアナウンス
―導入時に困ったことはありますか?また社内への導入をどのように進めましたか?
直井さん:
導入にあたっては、全社導入をしたのですが、現場の途中からだと混乱するので、現場の切り替えのタイミングで導入してもらうようにしました。
使い方に関しては、現場の切り替えのタイミングで、フォトラクションさんに説明会を開催していただいているので、特に大きな問題はなくすんなりと導入できたのではないかと思います。その後もサポートをしていただけているので、安心して利用できています。
コミュニケーションが円滑に、作業の効率がアップ
―実際にPhotoructionを使ってみた上での感想を教えてください。
田島さん:
現場では写真をたくさん撮るのですが、Photoructionは、利用するのが初めてでも直感的に使うことができます。また、パソコンから図面を入れておけば、現場で確認ができるのはすごく便利です。端末で図面も見ることができ、写真も撮れるのは時間短縮にもなり、分からない部分は先輩に写真を見せながらアドバイスをもらったり、写真を介して打合せもできるため、コミュニケーションも円滑になりました。
また、他の現場に応援に入る際も、その現場の進捗がPhotoruction上で分かるのでスムーズに現場での対応ができるのは助かっています。
元村さん:
全社で導入をしているので、自分の現場だけではなく別の現場が見られるのは、かなりのメリットだと思っています。現場によって写真の撮り方や工法などは違うのですが、他の現場を見られることにより、その都度現場の担当者に聞くまでもなく自発的に学ぶことができるというのは、時間短縮にもつながる上に勉強になっています。また、チーム内で写真のリアルタイム共有ができるようになったことで、メンバーがどのような写真を撮り、どの写真は撮っていないのか一目で分かり、写真の撮り忘れや、写真の重複などがなくなりました。
直井さん:
検査機能に関して、かなりボリュームのある検査があったのですが、その際もPhotoructionが活躍しました。現場で検査員が同席して指摘をしていくのですが、今までだとその指摘事項のメモを取るという作業に意外と時間がかかっていたのですが、Photoructionは写真を撮りつつコメントを入れながら、検査を進めることができたので、時間をロスすることなく検査を終えることができました。今後は、他の現場でも使っていけると思っています。
すでに時間削減効果が数字で現れた!図面注釈機能は改修工事でも有効
―Photoruction導入後、どのような変化がありましたか?
直井さん:
Photoructionと他社サービスとの大きな違いとして感じたのは、各現場単位での効率化でなく、本社も巻き込み会社全体で情報共有し生産性を上げていけるという考え方です。
各現場を管理職が巡回をしておりましたが、現場間の距離があるため、リアルタイムな現場確認が難しい状況でした。
Photoruction導入後は、リアルタイムで全ての現場の情報共有が可能になり、本社にいながらも現場の状況が確認できることで、状況の確認のスピードが非常に早くなりました。
数字的なところで言うと、写真台帳作成に関して、チームのメンバー全員の写真を取りまとめるだけでも1~2時間かかっていたのですが、その時間が全て無くなりました。その後の写真仕分け作業も、全員で共有した膨大な写真の中から、写真絞り込み機能で、工種や部位ごとに写真が自動で整理されるため、導入以前2~3時間程度掛かっていた仕分け作業も30分程度でできるようになりました。これだけの時間削減を現場の数だけ実現できたのは費用対効果の面からみても大きかったです。
また、当社は改修工事も多く手掛けておりますが、改修工事特有の問題点として、古い建物の図面は手書きの物しかないことがあります。CADデータがないため、図面上での長さ、面積の計測には時間がかかっていました。Photoruction導入後は、Photoruction内の図面計測機能を使うことで計測にかかる時間が削減されました。実は、導入時は計画していなかった使い方でしたが、使い始めるにつれて有効な機能がみえてきて、有効活用しています。まだまだ活かしきれてない機能もたくさんあると思うので、今後も有効な活用方法を模索していきたいと思っております。
すでに時間削減効果が数字で現れた!図面注釈機能は会社の財産である情報を有効活用し、既存システムと連携し教育DXを実現させたい
―フォトラクションに期待することと、今後の展望についてお聞かせください。
井上さん:
現場に出ていない人でも、現場の情報が見られるのでどういう工事をしているのか、進捗はどうなっているのかが分かりやすく、全社での情報共有に役立っています。
全体的に資料作成に時間がかかったりしていたので、Photoructionを使うことにより作業時間がもっと削減できれば、働き方改革にもつながり、ワークライフバランスの推進につながると思いますので、今後も活用を進めていきたいと思います。
元村さん:
教育、勉強という観点で考えると、写真以外にも動画の撮影や共有ができる仕組みがあると良いなと思います。また、今使っていない機能もより効率的に利用できるようにしていきたいと思います。
直井さん:
最近は、分からないところをネットで調べる傾向があります。それによって効率化もできているものも沢山あるのではないかと思っています。もし自社で動いているものだけが検索できて、参考になるものがあれば、若手の教育につながる今までになかったシステムになるのではないかと思っています。
全社での情報共有ができたので、Photoructionは教育の仕組化と相性がよいと感じています。現場は生きた教材であり、会社の財産であると思います。同時進行する全社現場をリアルタイムで共有し、工種や工法を見て学べる仕組みをPhotoructionで作りつつ、教育も含め業務の効率化を実現できる方法を試していきたいと思います。
建設業はまだまだテクノロジーで解決できる問題がたくさんあると思っています。
建設業界としても現場から様々な問題をあげていくことが重要だと考えています。フォトラクションさんには大企業から中小企業まで、業界全体を巻き込んで「建設の世界を限りなくスマートに」をぜひ実現して頂きたいと思います。業界を超えて協力して未来を作っていけたら嬉しいです。
―今後も教育を含めた業務効率化のお手伝いができると幸いです。お忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました!