KY活動(危険予知活動)とは?建設現場に求められる取り組みや4ラウンド法を紹介
最終更新日:2026/01/15
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KY活動(危険予知活動)は、建設現場や工場など多くの職場で事故や災害を未然に防ぐために実施される重要な安全管理プロセスです。
作業前に危険要因を発見し、チームで対策を話し合うことで、安全意識を高め、職場環境の改善につなげます。特に建設業では、高所作業や重機の使用など、リスクの高い作業が多いため、KY活動の取り組みが強く求められています。
この記事では、KY活動の概要や目的、4ラウンド法の具体的な進め方、そして導入時の課題対策について詳しく紹介します。
【目次】
KY活動(危険予知活動)とは

KY活動は、作業前の危険要因を予測し、チームで対策を講じることで事故を防ぐ安全管理プロセスです。
ここでは、KY活動の概要や他の安全管理手法との違い、KYサイクルについて解説します。
KY活動の概要
KY活動(危険予知活動)は、作業開始前に現場の危険要因をチームで発見し、対策を話し合うことで事故や災害を未然に防ぎます。
建設現場や工場など、リスクの高い職場で広く取り入れられており、作業者全員が危険に気づき、意識を高めることで安全な作業環境を築くことが目的です。具体的には、チームで現場の状況を確認し、潜在的な危険を共有し、対策や行動目標を決めて実行します。
また、事業者(使用者)には労働契約法第5条などに基づく安全配慮義務があり、KY活動はその義務を果たすために不可欠な取り組みです。
安全配慮義務については以下の記事でも詳しく解説しています。
⇒建設現場における安全配慮義務とは?違反となるケースや対策などを紹介
KYT活動(危険予知訓練)との違い
KYT活動とKY活動は、実施タイミングや形式、対象範囲が異なります。
KYT活動は、危険予知能力を高めるための訓練で、事前に写真やイラストを用いて現場の危険を想定し、チームで話し合いながら対策を検討するものです。
一方、KY活動は、作業直前の現場で、実際に危険要因を確認し、対策と行動目標を設定する実践的な取り組みです。
KYTは「予習」、KY活動は「確認」とも言い換えられます。
KYTは訓練によって危険回避の意識を育て、KY活動は直前の最終チェックとして安全を確保します。
リスクアセスメントとの違い
リスクアセスメントが事前・中長期のリスク評価であるのに対し、KY活動は作業直前に行う現場での危険確認である点が異なります。
リスクアセスメントは、業務や作業全体を事前に分析し、リスクを評価・評定した上で、長期的な対策を立案する手法です。一方、KY活動は作業開始直前に現場で危険を発見し、チームで対策を話し合って即座に実行する実践的な安全管理プロセスです。
リスクアセスメントはマニュアルや文書に基づき、体系的にリスクを洗い出しますが、KY活動は現場の状況をリアルタイムで確認し、その場で対応します。
KYサイクルとは
KYサイクルとは、KY活動を日々の業務に組み込み、継続的に実施する仕組みです。
具体的には、以下の3つの段階に分けて安全活動を実施します。
- 作業前:危険箇所の共有や対策の確認を行う。
- 作業中:計画通りの実行と異常時の対応を行う。
- 作業後:振り返りや改善点の整理を行う。
このサイクルを繰り返すことで、活動の定着と継続的な安全向上につながります。
また、定期的な見直しや改善により、職場全体の安全文化が醸成され、継続的な安全向上が可能になります。
KY活動(危険予知活動)の目的

KY活動(危険予知活動)は、事故や災害を未然に防ぐために、現場の危険を予知し、対策を講じます。
ここでは、KY活動の主な目的である不注意の防止、危険性のある行為の防止、職場環境の改善について紹介します。
不注意の防止
KY活動は、作業者の不注意を防止し、安全意識を高めることを目的に行います。
作業開始前にチームで危険要因を共有し、話し合うことで、個人の見落としがちな危険を発見しやすくなります。現場の状況を確認しながら「見える化」を進め、危険箇所や注意点を明確にすることで、作業中の不注意を減らすことが可能です。
また、定期的なKY活動の実施により、安全に対する意識が継続的に高まり、作業中のヒューマンエラーを防ぎます。
特に建設現場では、不注意が重大事故につながる可能性があるため、KY活動を通じた意識向上が不可欠です。
危険性のある行為の防止
KY活動は、危険性のある行為を防止するために不可欠です。
作業前にチームで危険な行為や習慣を共有し、具体的な対策や行動目標を設定することで、無意識のうちに危険な行動を取るリスクを低減できます。
特に建設現場では、重機の操作や高所作業など、重大事故につながる可能性のある行為が多いため、KY活動を通じて危険な行為を明確にし、全員で認識することが重要です。
過去の事故事例やヒヤリハット事例を活用して注意喚起し、同様の危険行為が繰り返されないよう対策を講じます。
このように、KY活動は危険性のある行為を未然に防止し、安全な作業環境を築く上で欠かせない取り組みです。
職場環境の改善
KY活動は、職場環境を改善することも目的の一つです。
作業前に危険要因を洗い出し、チームで対策を話し合うことで、現場の安全対策が強化されて作業環境が整備されます。また、KY活動では、過去の事故やヒヤリハット事例を共有し、同様の問題が繰り返されないよう改善点を明確にします。
結果的に危険箇所や改善点が可視化され、作業効率や安全性の両面で職場環境の向上につながるというものです。
KY活動は職場環境の改善を促進し、安心して働ける環境づくりに欠かせません。
KY活動(危険予知活動)の進め方

KY活動は、チームで協力しながら現場の危険を見つけて対策を考える取り組みです。
ここでは、基礎4R(ラウンド)法に沿った具体的な進め方を紹介します。
基礎4R(ラウンド)法を活用する
基礎4R(ラウンド)法は、KY活動を効果的に進めるための4つのステップからなる手法です。
- 第1ラウンド:チームで現場の状況を確認し、危険要因を洗い出す。
- 第2ラウンド:洗い出した危険要因のうち、特に重要なものを絞り込む。
- 第3ラウンド:絞り込んだ危険要因に対して、具体的な対策を話し合う。
- 第4ラウンド:チームで行動目標を決め、実行に移す。
この4ステップを繰り返すことで、危険を見逃さず、安全な作業環境を築くことができます。基礎4R法は、KY活動の基本として多くの現場で活用されている手法です。
ラウンドごとのポイントを解説します。
1.現状を把握する
第1ラウンドでは、チームで現場の状況を確認し、潜在的な危険要因を洗い出します。
作業者がそれぞれ気づいた危険を共有し、チーム全体で見える化することで、見落としがちな危険にも気づくことができます。現場の写真や図面を用いて、具体的な危険箇所を明確にし、全員で意見を出し合うことがポイントです。
この段階では、できるだけ多くの危険要因を挙げます。
2.本質を追究する
第2ラウンドでは、第1ラウンドで挙げられた危険要因の中から、特に重大なものを絞り込みます。
チームで話し合い、事故につながりやすい要因や、頻繁に発生するリスクを特定します。この段階では、原因の深掘りや、事故のメカニズムを理解することが重要です。
重大な危険要因を明確にすることで、次の対策検討に集中できます。
3.対策を樹立する
第3ラウンドでは、絞り込んだ重大な危険要因に対して、具体的な対策を話し合います。チームで対策案を出し合い、最も効果的で実行可能な方法を選びます。対策は、設備の改善や作業手順の見直し、安全教育の強化など多岐にわたります。
この段階では、実現可能性やコスト、実行のしやすさも考慮しながら、最適な対策を決定します。
4.目標を設定する
第4ラウンドでは、チームで行動目標を決め、実行に移します。
対策に基づき、具体的な行動目標や安全ルールを設定し、全員で共有します。
行動目標は、短期的なものから長期的なものまで幅広く設定することがポイントです。また、この段階で全員の合意を得て、実行のモチベーションを高めることも重要です。
目標の達成状況を定期的に見直し、改善を繰り返すことで、安全文化が定着します。
KY活動(危険予知活動)のネタ切れ問題対策

作業日報を保存する際は、記録の正確性と情報管理が非常に重要です。
ここでは、記載内容の正確性や情報漏洩・紛失防止のポイントについて解説します。
KY活動では、ネタ切れが起きやすく、継続的な取り組みが難しくなることがあります。
ここでは、ネタ切れを防ぐための対策について紹介します。
小さなヒヤリハットを見逃さない
小さなヒヤリハットを見逃さないことは、KY活動のネタ切れを防ぎ、継続的な改善につなげるために欠かせません。
ヒヤリハットとは、事故には至らなかったものの、危険を感じた出来事のことで、些細なミスや不注意も含みます。これらを見逃さず、すべてを共有することで、新たな危険要因を発見しやすくなります。また、ヒヤリハットの事例を活用して、チーム全体の安全意識を高め、予防策を考えることが可能です。
定期的にヒヤリハットの報告を促すことで、小さなリスクにも気づく習慣が身につき、事故防止に効果が期待できます。
KY活動のデジタル化ならPhotoruction

デジタル化を進めることで、KY活動は大幅に効率化されます。
その理由は、現場の情報や危険要因をリアルタイムで共有・管理できるからです。
たとえば、施工管理アプリの『Photoruction』は、クラウド型施工管理ツールとして、現場の写真管理や電子小黒板、タスク管理などをワンストップで提供しています。KY活動では、危険箇所の写真を撮影し、電子小黒板に記録することで、危険要因や対策をリアルタイムで共有可能です。
また、作成したKYシートはクラウド上で保存され、関係者が権限に応じて確認・編集できます。紙のKYシートでは管理が煩雑になりがちですが、Photoructionを使えば属人化しやすい業務も一元管理できます。
さらに、タスク管理や検査機能も連携しており、現場の進捗や安全状況を常に把握できるのも特長です。ヒヤリハットや危険箇所を写真で記録し、チームで共有することで、小さなリスクも見逃さず、事故防止につなげられます。
Photoructionの導入により、KY活動のマンネリ化を防ぎ、より効果的な安全管理が実現できます。
まとめ
KY活動は、現場の安全を守るための重要な取り組みであり、4ラウンド法を活用することで効果的に危険を予知・防止できます。
小さなヒヤリハットを見逃さず、問題を具体化し、報告しやすい環境を整えることで継続的な改善が可能です。一方で、現場の状況や危険要因は複雑である場合も多く、KY活動の推進にはデジタル化が欠かせません。
株式会社フォトラクションが提供する施工管理アプリ『Photoruction』は、現場の写真管理や電子小黒板、タスク管理を一元化できるクラウドツールです。リアルタイムでの情報共有や進捗管理が可能で、属人化しやすい業務も効率的に管理できます。
これにより、KY活動の質を高め、現場の安全性をより確実に向上させることが期待できます。
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