【建設業向け】週間工程表とは?目的や必要性、記載項目などを徹底解説

最終更新日:2025/06/16

建設テックの知恵袋 編集室

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サムネイル_週間工程表

週間工程表は、複数ある工程表の一つです。

工事やプロジェクトの進行において、一週間という短期間に焦点を当てて作成します。短期間であれば週間工程表のみでも対応でき、長期においても円滑な工程管理につながります。

中には、「週間工程表は必要?」「週間工程表は何を記載すべき?」などの疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、週間工程表の目的や必要性、作成方法などを紹介します。

【目次】

  1. 週間工程表とは
  2. 週間工程表の目的や必要性
  3. 週間工程表に記載する内容
  4. 週間工程表を作成する手順
  5. 週間工程表を作成するポイント
  6. 現場管理アプリで週間工程表の作成と効率的な管理を実現
  7. まとめ

週間工程表とは

週間工程表1

週間工程表は、一週間という期間を定めて作成する工程表のことです。

期間を区切った工程表であって、内容については全体工程表と同一のケースが多くあります。長期工事を行う際には、期間ごとに区切ることによって詳細に内容を把握するための工程表として活用する場合もあります。

また、年間工程表や月間工程表なども、週間工程表と同じく期間で区切った工程表です。これらも組み合わせることによって、工事全体の流れや詳細な作業内容の把握ができます。

週間工程表の目的や必要性

週間工程表2

週間工程表の作成は義務ではありませんが、工事の進捗管理やタスク管理を行ううえで役立ちます。

ここでは、週間工程表の目的や必要性について解説します。

工事のスケジュールや詳細を把握する

週間工程表を作成する目的は、工事のスケジュールや詳細を把握するためです。

週間工程表では、以下のスケジュールや詳細を把握できます。

  • 業者の段取り
  • 材料の段取り
  • 検査日程の確認
  • 作業予定の確認

業者や材料の段取りは、週間工程表を確認してから発注・連絡を行うのが一般的です。

また、検査日程を週間工程表に書き込めば、現場の流れや検査日程も把握できます。

さらに細かな作業予定が記載されているため、作業の流れを明確に把握し、次の工事の段取りもスムーズに行うことが可能です。

このように、週間工程表は工事のスケジュールや詳細を把握するうえで欠かせません。

並行作業の工程管理ができる

週間工程表を用いることによって、並行作業の工程管理を効率的に行えます。

工事現場においては、複数の工程が同時並行で進行することも少なくありません。

全体工程表ではすべての工程を一度に確認できる一方、同時進行の工程を個別管理するのには不向きです。そのため、必要な工程ごとに分けられた週間工程表を用意することで、複数の同時進行する業務を効率的に管理できます。

これによって、各工程の進捗状況やリソースの割り当ての把握や調整もしやすくなります。

短期工事の場合

工事期間が1〜3週間程度の短期工事の場合、全体工程表を作成せず、週間工程表のみで対応するケースもあります。

短期間の工事では、全体工程表を作成する手間や必要性がなく、週間工程表のみで十分に管理できるためです。例えば、小規模なリフォーム工事などでは、週間工程表が全体工程表を兼ねることもあります。

週間工程表は各工程の詳細が記載されているため、工程ごとの内容を把握しやすく、短期間での工事進行を効率的に管理できます。

週間工程表に記載する内容

週間工程表3

週間工程表には工事の内容を記載します。

ここでは、週間工程表に記載する内容を解説します。

工事名・現場名

週間工程表がどの工事や現場に対応しているかを明確にするために、工事名と現場名をきちんと記載しましょう。

工事名や現場名が抜けていると、他の工程表と混同してしまうリスクや、クライアントや関係者に信頼性に欠ける印象を与える可能性があります。

また、作成者の名前を記載しておくことで、不明点があった場合に確認しやすくなります。

日付

週間工程表を作成するにあたって、どの週の工程を示しているかが分かるように、対象期間を明確に示す日付を記載しましょう。

日付の記載がなかったり、分かりにくかったりすると、工程表の適用期間が不明確となって現場で混乱を招く可能性があります。日付の記入漏れや日付の間違いなどもトラブルの原因となるため注意しましょう。

関係者名

週間工程表を作成する際は、工事に関係する主要な関係者の名前も記載しましょう。

具体的には、施主、設計監理者、現場責任者、管理事務所の担当者、監督職員などです。

関係者を記載することで責任の所在が明確になり、現場での連絡や調整がスムーズになります。

工事予定

工事予定は週間工程表の中心となる部分で、その週に行われる工事の詳細な予定を記載します。

具体的には、各工程の開始日、終了日、作業内容、必要な機材、材料の搬入日、検査日などです。工事予定を詳細に記載することで、作業員や関係者間の情報共有が促進され、現場の理解度や作業効率が高まります。

進捗状況が把握しやすいように、日ごとの作業進捗率を視覚的に示すことも必要になります。

休工日

工事を行わない休工日についても、週間工程表に記載しておきます。

間違って休工日に作業を入れてしまうと、スケジュールの調整が必要となるため注意が必要です。稼働日と休工日で表示する色を変えておくことで、視覚的に分かりやすく情報を整理できます。

次週以降の予定

現在の工事が今週で完了しない場合、次週以降の予定も大まかに記載しておくとよいでしょう。

次週以降の予定を記載しておくことで、作業員は今後の工程を把握し、現在の作業の優先度や緊急性の判断がしやすくなります。今週中に完了させるべき工程や、次週以降に持ち越せる作業を明確にしておくと、効率的な作業計画を立てることが可能です。

また、次週以降に持ち越す作業については優先度や注意点を記載しておくと、現場での判断がしやすくなります。

週間工程表を作成する手順

週間工程表4

週間工程表を作成する際は、全体工程表の一部を抜粋し、より詳しい内容を記載していくのがポイントです。

ここでは、週間工程表を作成する手順を紹介します。

スケジュールの洗い出し

まずは全体工程表や月間工程表などを基に、対象となる週に実施する工事内容やスケジュールを洗い出しましょう。

大きい工程表では煩雑になるという理由で書き込めなかった内容も、週間工程表なら詳細に記載できます。また、各工程の重要な区切り(節目)を工程ごとに設定しておくと、作業の進捗状況の把握に加え、作業の抜け漏れに気づけるメリットもあります。

日数を設定する

工事内容が決まったら、全体工程の納期から逆算して、各作業項目に必要な日数を設定し、各工程に割り当てましょう。

実際には作業員の欠員や悪天候などが理由で、予定どおりに作業が進まないケースもあります。また、作業員の経験値や技術によっても要する日数が変わる場合もあるため、通常よりも1〜2日程度の予備日を確保するなど、余裕を持って日数設定を行いましょう。

業者や人数の振り分けをする

予定している工程に対し、必要な作業員や業者、機材、資材などを振り分けます。

振り分けを行う際には、特定の作業員に負担が集中しないように配慮し、バランスの取れた配置を心がけましょう。また、現場でのミスや混乱防止のために、機材や資材の搬入、搬出のタイミングを明確にし、関係者間で共有することも大切です。

週間工程表のツールや様式について

週間工程表の作成に用いるツールとして、紙媒体・Excel・現場管理アプリが挙げられます。

紙媒体は紛失のリスクや大幅な修正時に作り直しとなるデメリットがあり、Excelは変数を導入する際に専門的な知識が必要です。

現場管理アプリはスマホやタブレットでも利用でき、工程表の作成や管理、進捗状況のリアルタイム共有などが可能です。クラウドでデータ管理するため、紛失のリスクがなく、関係者間で効率よく情報共有できます。

週間工程表を作成したり、管理したりする場合は現場管理アプリがおすすめです。

工程表の具体的な作り方は、以下の記事を参考にしてください。

【建設業向け】工程表の作り方!手書きやデジタルツールのメリット・デメリットを解説

週間工程表を作成するポイント

週間工程表5

週間工程表を作成するにあたって、どのようなことに気をつけたらよいのでしょうか。

ここでは、週間工程表の作成に関するポイントを解説します。

分かりやすい内容を心がける

週間工程表は複数の人が見るため、誰が見ても分かりやすい内容やデザインにすることが大切です。

経験値や知識に関係なく理解できるように、難しい言葉は避けて理解しやすい表現を心がけましょう。

分かりにくい部分があると、説明する手間が発生して時間のロスにつながることや、ミスが発生するリスクもあります。

作業ごとの作業担当者を明確にする

週間工程表を作成する際は、作業ごとの担当者を明確にすることで、各自が取り組む作業が分かりやすくなります。関係者それぞれが自分の役割を理解することで、効率的に作業に取り組めるでしょう。

また、作業担当者を明確にすることで、「情報共有する相手がわからない」「担当外の作業をしてしまった」などのミスを減らせます。遅れている作業の担当者が把握できれば、作業員同士がフォローすることも可能です。

リスクへの考慮と対策を組み込む

週間工程表を作成する際には、予想されるリスクを事前に洗い出し、それらに対する対策も組み込みましょう。

リスクは、過去のプロジェクトでの経験や、チームメンバーへのヒアリング、天候や資材調達状況なども考慮して洗い出します。リスクの洗い出しができたら、各リスクに対する対応策を検討し、工程表にあらかじめ反映させておきましょう。リスクの影響度に応じ、余裕を持って時間を設定します。

すべてのリスクを完全に取り除くことは難しいため、優先順位をつけて対応することも大切です。また、リスク対策によって工期が長くなりすぎないようにバランスをとる必要もあります。

管理や共有のルールを決める

週間工程表の管理や共有に関するルールをあらかじめ決めておくと、効率よく作業を進められます。

例えば、「週間工程表に誤った内容を記入してしまった」「週間工程表のファイルを消してしまった」など、想定されるトラブルの対処法も考えておくと被害を最小限に抑えられるでしょう。

リスクを防ぐためにバックアップを取っておくことや、編集権限を設定するなどの対策も効果的です。また、工程表は常に最新の状態を保ち、重要な更新や変更があった際には速やかに関係者に通知しましょう。

関係会社と調整を行う

週間工程表は複数の協力会社が関わって取り組むことが多いため、自社で作成した週間工程表を基に協力会社と調整しましょう。

作業内容やスケジュールに重複がないかを確認し、必要に応じて工程や担当者、人数の割り振りを見直します。調整した内容は必ず最新の工程表に反映させ、関係者全員に再度共有しましょう。

現場管理アプリで週間工程表の作成と効率的な管理を実現

週間工程表6

週間工程表の作成や管理、変更などを効率よく行うためには、現場管理アプリの導入がおすすめです。

例えば、建設業の施工や現場リソースに関する情報の一元管理を支援する現場管理アプリの『Photoruction』には、以下の週間工程表作成・管理機能が備わっています。

Photoructionの工程表機能
  • 工程表をリアルタイムに共有
  • ネットワーク工程表に対応
  • 工程線の書き込みや移動、変形
  • 文字・行・列・罫線の追加

モバイル端末からも工程表の閲覧が可能で、現場でも即時に確認できます。URL発行によるデータ共有やパスワード保護など、セキュリティ対策も万全です。

これらの機能によって、Photoructionでは紙やExcelでは対応が難しい大規模プロジェクトや複数業者が関わる現場においても効率的な週間工程表の作成や管理、共有が実現できます。

まとめ

週間工程表は、一週間で作成される工程表で、長期の工事でも円滑にスケジュール管理できるメリットがあります。週間工程表を作成する際には、関係者との兼ね合いも考慮し、誰が見ても分かるような内容を心がけることが大切です。

週間工程表の作成や管理、共有を効率化するためには、現場管理アプリの導入をおすすめします。

Photoruction』は、建設業の生産性や品質向上を支援するクラウド型の現場管理アプリです。誰でも簡単に作れる視認性の高い工程表機能を提供しており、スマホやタブレットなどのモバイル端末でもリアルタイムで情報共有できます。

また、会社やプロジェクトに関する情報をデータベースとして管理することも可能です。

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