―あらゆるデータをAI-Readyに。建設AIエージェントから建設現場の工場化まで、6つの取り組みを推進―

株式会社フォトラクション(本社:東京都品川区、代表取締役 CEO:中島 貴春、以下「フォトラクション」)は、AIと人が協力し、より良い建物をつくる未来を目指すAIビジョン「Photoruction AI Vision – Artisan Intelligence(アルチザン・インテリジェンス)」を発表します。Photoructionが扱うすべてのデータをAI-Readyにする基盤から、建設業の実務を支援・実行するAIエージェント、フィジカルAIに接続するPhotoruction Atlasまで、6つの取り組みを推進します。本構想には、提供中のサービスに加え、開発中の施策および今後予定している取り組みも含まれます。
■背景
汎用AIの進化は、建設業にも大きな可能性をもたらしています。一方で、建設会社が業務ごとに数多くのAIやツールを選定・導入し、使い分けることは、大きな運用負担となります。業務や部門が多岐にわたる大規模な組織では、一つのツールですべてのニーズに対応することも困難です。さらに、建物づくりは建物や現場ごとに条件が異なり、常に一つの正解があるとは限りません。
Artisan Intelligenceは、汎用AIの幅広い能力と、建設に携わる人々が培ってきた技術を組み合わせ、AIが必要な情報や機能を呼び出しながら、状況に応じて業務を支援・実行できる環境を整える構想です。
これにより、複数のツールを個別に使いこなさなくても、導入・運用コストを抑えながらAIを活用できるようにします。同時に、組織や業務に応じて、幅広い仕事へAI活用を展開できる土壌をつくります。本構想は、代表の中島が著書『Digital General Construction 建設業の望ましい未来』(※)において、「仕事の広がり」「建設バリューチェーン」「デジタルレイヤーの深さ」という3軸で描いた建設テックのロードマップを、AI時代へ発展させるものです。
個別のAI機能の追加にとどまらず、AIが建物づくりに継続的に貢献できる仕組みを、基盤から現場まで一貫して構築していきます。
■「Artisan Intelligence」について
「Artisan」には、「職人」「プロフェッショナル」「アーティスト」という三つの姿を重ねています。単に作業に習熟した人を指すのではありません。先人が培った技術と、その背景にある文化を受け継ぎ、経験を通じて磨きながら、自らの判断と感覚を注いで、より良いものをつくり上げる人。その仕事に向き合う姿勢と精神を表す言葉です。
Artisan Intelligenceが目指すのは、人の技術とAIの技術が互いの強みを生かし、ともに良い建物をつくることです。
図面を読み、現場を理解し、条件を見極め、品質を守る。
建物づくりを支えてきた人の技術をAIが扱える形にし、AIによる解析・学習・実行の技術と組み合わせることで、その継承と活用の可能性を広げます。人の創造性と責任を中心に据えながら、省人化や生産性向上に加えて、建物づくりそのものの質を高めること。それがArtisan Intelligenceの目指す未来です。
■Artisan Intelligence構想で推進する6つの取り組み

1. Photoruction Platform ─ すべての建設データをAI-Readyに
フォトラクションの製品・サービスが扱う写真、図面、BIM、工程、書類などのデータを、意味・関係性・履歴・権限・現場の文脈とともに構造化し、AIによる活用に適した状態へ整えます。データやオペレーションの標準化を進め、APIやMCPなどの接続方式を通じて、AIが必要な情報や機能へ適切な権限のもとで安全にアクセス・連携できる基盤を構築します。
2. Domain Intelligence ─ 建設技術とデジタル活用に詳しいAI
問いの背景を理解し、根拠とともに答える「技術に詳しい」AIを構築します。建築技術者のためのデジタルプラットフォーム「KENGI」が持つ75年分の専門誌アーカイブ・技術情報を活かしたKENGI AIに加え、Photoructionの使い方を案内するサポートセンター向けAIの開発も進めます。
3. AI-Native Photoruction ─ 日々の業務にAIを組み込む
Photoructionの既存機能へAIを順次組み込み、利用者が目的に応じて必要な情報の検索、入力、確認などをPhotoruction上で一連の流れとして完結するAIネイティブなサービスへ進化させます。AIネイティブ化の第一弾として、撮影情報をもとに工種、番号、日付などを補完し、黒板の自動生成機能の提供を予定しています。
4. Construction AI Agents ─ 建設実務を横断して実行する
利用者から与えられた目的と権限のもとで、必要な手順やツールを選び、複数の業務工程を横断して支援・実行するAIエージェントを開発します。BIM・図面の読解、整合性チェック、数量算出から、書類作成、報告、データ整理までを対象とし、重要な判断では人の確認・承認を得ながら、業務全体の生産性を向上させます。
5. Adaptive Interaction ─ 人がUIにあわせない働き方へ
人が固定されたUIに仕事を合わせるのではなく、AIが利用者、役割、現場に応じて画面、入力方法、ワークフローを組み立てます。利用者はAIとの対話を通じて、業務に合った画面やフォーム、ワークフローを構成できるようになります。紙、写真、音声、会話から必要な情報を取り込み、構造化することで、手入力や転記を減らし、アナログとデジタルの境界を意識しない利用環境を目指します。
6. Photoruction Atlas ─ 建設現場を、工場のように再設計する
一品生産が基本となる建設に、工場のような可視性、再現可能なプロセス、継続的な改善の仕組みを持ち込む取り組みです。ロボットやセンサーによる観測を工程・品質データとつなぎ、人とAIによる判断・指示・実行・検証を循環させます。人・AI・ロボットが協調するためのフィジカルAI基盤として建設生産そのものの進化に挑戦します。
■代表取締役 CEO 中島 貴春のコメント
フォトラクションは、『建設の世界を限りなくスマートにする』をミッションに掲げています。今回発表するArtisan Intelligenceは、このミッションの実現に向け、個別のAI機能にとどまらず、データ基盤から日々の業務、施工までを一つにつなぐ大きな構想です。
私は著書『Digital General Construction 建設業の望ましい未来』(※)で、建設テックが進むべきロードマップを描きました。執筆時には、段階的に長い時間をかけて実現していく未来だと考えていました。しかし、AIの急速な進化によって、かつて想定していたよりも早く、技術的に実現可能な段階に入ったと感じています。
AIの価値は、既存業務に機能を一つ加えることだけではありません。図面や写真、工程などのデータに、判断の理由や現場の文脈を結びつけ、AIが実務で活用できる知性へ変えていくことが重要です。そして、建物づくりを支えてきた人の技術を、その背景にある判断や文化とともに次の世代へ受け継いでいく。熟練者を置き換えるのではなく、人の創造性を拡張し、責任ある判断を支え、人の技術とAIの技術が力を合わせて、より良い建物をつくる。その未来をArtisan Intelligenceによって実装してまいります。
代表CEOブログ:
ソフトウェアの輪郭が変わるとき—AI時代のSaaSと建設テック
https://note.com/contech/n/nd3030fd0463b
※ Digital General Construction 建設業の望ましい未来
https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/032900009/120500237/
■株式会社フォトラクションについて
株式会社フォトラクションは、「建設の世界を限りなくスマートにする」をミッションに、建設生産支援クラウド「Photoruction」と、建設テック×AI×デザインに特化した開発パートナーサービス「クリエイティブサービス」を展開しています。AI、データ基盤、業務オペレーション、UI/UX、BIMなどの専門知見を掛け合わせ、建設業界の成長を支えるテクノロジーを提供しています。
代表取締役:中島 貴春
本社所在地:東京都品川区西五反田七丁目9番5号 SGテラス4階
設立:2016年3月14日
資本金等:625百万円
URL:https://corporate.photoruction.com/