建設SaaSとは?導入メリットや選定ポイントを徹底解説
最終更新日:2025/04/15
施工管理ハック

建設テックの知恵袋 編集室
業界の生産性向上に貢献する。そんな情報を1つでも多く皆様に届けられるよう頑張ります!

近年、建設SaaSで業務効率化やペーパーレス化を図る建設会社が増えていますが、何を基準に導入していいか悩んでいる担当者様も多いのではないでしょうか。
多くのサービス事業者が存在するため、まずは必要な機能を洗い出し、導入コストやサポート体制などを詳しく調べることが大切です。
この記事では、建設SaaSの概要から機能、選定ポイントまで詳しく解説します。
【目次】
建設SaaSとは

建設SaaSとは、建設業に特化したクラウドベースのソフトウェアシステムのことです。
従来の建設業務は紙を使った管理や現場調整が一般的でしたが、建設SaaSの普及によって紙での作業を減らし、さまざまな課題解決ができるようになりました。
ここでは、建設SaaSの特徴や他のシステムとの違いなどを解説します。
SaaSとは
そもそもSaaSとは、「Software as a Service」の略称で、サービスとしてのソフトウェアという意味があります。
SaaSには以下の特徴があります。
- クラウドベースになっている
- インターネット経由でどこからでもアクセスできる
- アップデートが自動で行われる
- 簡単に導入できる
- 必要に応じて機能を追加できる
クラウドベースになっているため、自社でサーバーを保有する必要がありません。場所や端末を問わず利用でき、複数人での管理や編集も可能で、さらにクラウド上にデータを保管することもできます。
また、必要に応じて機能を追加できるなどカスタマイズ性に優れているのも特徴です。
建設業におけるSaaSの役割
建設業におけるSaaSの役割は、業務の効率化や課題解決を図り、生産性向上と働きやすい環境を作ることです。
建設SaaSは現場の作業員から経営者、そして現場と事務所のリアルタイムな連携を実現し、すべての業務の効率化に役立ちます。
建設SaaSは業務の効率化だけでなく、人手不足や長時間労働といった業界の課題解決にも役立ちます。
また、近年はマルチデバイス対応のサービスも増えており、パソコン以外でもタブレットやスマートフォンでの利用も可能です。
オンプレミス型との違い
建設SaaSはクラウドベースで低コストかつ迅速に導入できる一方、オンプレミス型は自社サーバーが必要で費用や導入に時間がかかるなどの違いがあります。
オンプレミス型は自社でサーバーを保有し、ソフトウェアを運用する従来型のシステムです。サーバーやネットワーク機器、ソフトウェア、システム構築などの初期費用が多くかかります。
また、システムの保守やアップデート、セキュリティ対策を自社で行う必要があり、専門知識を持つ人材確保やメンテナンスのコストも必要です。
これらの理由から、建設業界ではオンプレミス型からSaaSへの移行が進んでいます。
建設SaaSの機能

建設SaaSを導入すると、リソースや施工管理を効率的に行うことができるようになります。
ここでは、それぞれの機能について解説します。
リソース管理
建設SaaSには、リソース管理の機能が搭載されています。
リソース管理機能では、プロジェクトの進捗管理や予算管理、タスク管理が可能です。これにより、作業員や資材のリソースを適切に配分することが可能です。
リソース管理はプロジェクト全体の効率化やコスト削減に直結し、複雑なプロジェクトにも対応することができます。
施工管理
建設SaaSには、施工管理の機能が搭載されています。
施工管理機能とは、工程表の作成や変更、作業の進捗状況、写真管理、図面管理、検査結果の記録などを行う機能です。
建設SaaSはクラウドであるため、施工管理を関係者と共有することができ、更新された情報もリアルタイムで共有できます。
また、工事写真や図面などもクラウド上で自動整理や検索できる機能が搭載されている建設SaaSもあります。
建設SaaSのメリット

建設業で建設SaaSの導入が進んでいる理由は、建設SaaSにさまざまなメリットがあるためです。
ここでは、そのメリットについて詳しく解説します。
初期費用が安く導入のハードルが低い
建設SaaSの導入メリットは、他のシステムに比べて初期費用を大幅に抑えられることです。
建設SaaSは、サービス提供事業者が用意したサーバーやソフトウェアを利用する仕組みであり、自社で新しいシステムを開発する必要はありません。
ソフトウェアを動作するためのサーバーを購入、設置することもないため、初期費用を抑えられる仕組みです。
建設SaaSの中には初期費用が無料のサービスもあり、利用者数に応じて月額料金が変動する料金形態もあります。
業務効率化ができる
建設SaaSを導入することで、プロジェクト管理から資材調達、人員配分に至るまで、さまざまな業務を効率化できます。
施工管理の機能では、設計図や竣工図などをデジタル化し、クラウドで管理することができます。必要な情報をリアルタイムで検索・共有できるため、書類作成や確認作業の時間を大幅に短縮できます。
また、以前は「現場と事務所」「部下と上司」などのやりとりの方法として、電話や口頭でのやりとりが一般的でした。
この方法だと変更が生じた場合にリアルタイムに情報が伝わらなかったり、伝達ミスが発生したりなど、さまざまなリスクがあります。
一方、建設SaaSを導入すると、インターネット経由で情報の共有ができるため、口頭や電話でのやりとりは不要です。伝達ミスの防止にも繋がり、さらに情報共有にかける手間や時間が削減され、業務の効率化を図れます。
ペーパーレスが推進できる
ペーパーレス化の促進のため、建設SaaSを導入するケースもあります。
紙で管理している業務をデータとしてクラウド上に保管できるため、ペーパーレス化が可能です。環境面では、紙の使用量削減によって森林資源の保護や廃棄物削減に繋がり、持続可能な社会の実現に寄与します。
業務においては、デジタル化することで必要な書類を迅速に検索、共有できるようになることや、紛失リスクが軽減されることもメリットです。
また、印刷費用や紙の保管スペースが不要になるため、長期的に見ると運用コストを抑えることに繋がります。
蓄積したデータを活用できる
建設SaaSはデータを蓄積できるため、蓄積したデータを事業や業務改善に活かせるメリットもあります。
例えば、過去の施工データやプロジェクトを参照することで、類似案件の際に計画立案や見積り作成をスムーズに行えます。
施工履歴や管理データを活用し、不具合やトラブルなどを把握することで、リスク軽減も可能です。
また、データ分析を行い、業務プロセスのボトルネックを特定したり、リスク要因の早期発見ができたりなどのメリットもあります。
ただし、建設SaaSでデータを蓄積するためには、建設SaaSのストレージに気をつける必要があります。ストレージに上限があると、データの保管場所を別に探す必要があり、データ移行に手間や時間がかかるため注意が必要です。
なお、建設SaaSの『Photoruction (フォトラクション)』では、ストレージが無制限で、容量を気にせず使うことができます。
サポートが受けられる
建設SaaSは導入前の手厚いサポートが受けられる場合が多く、導入しやすいメリットがあります。
建設SaaSによっては操作説明会や、ユーザーアカウントの登録作業や基本設定のサポートを受けることも可能です。
パソコンやスマホの操作が苦手な従業員も、サポートを受けることで負担を軽減できます。
サポートの内容は建設SaaSを提供している企業によって異なるため、どのようなサポートが受けられるかを確認しておきましょう。
建設SaaSの選定ポイント

建設SaaSには多くの種類があるため、業務効率化やコスト削減のためにも適切なものを選ぶことが重要です。
ここでは、建設SaaSを選ぶポイントを解説します。
料金設定に問題はないか
建設SaaSを選ぶ際には、料金設定を確認し、予算と照らし合わせて問題ないか確認しましょう。
建設SaaSにかかる費用は、基本的に初期費用、月額料金、オプション料金です。初期コストを抑えたい場合は、初期費用無料の建設SaaSをおすすめします。
また、月額料金については定額のところもあれば、利用者数に応じて料金が変わるところもあります。利用者数に応じて料金が変わるプランであれば、利用者数が減ったときに不要なコストを抑えることが可能です。
オプション代は基本的に別料金となるため、追加したいオプションがある場合は事前に確認しておきましょう。
紙サポートが充実しているか
建設SaaSのサポート内容は、サービスによって大きく異なるため、サポートの充実性もチェックしましょう。
導入前のサポートはもちろんのこと、導入した後にどのようなサポートが受けられるかも重要です。
サポートを受けたい場合に、チャットやメールだけでなく、急なトラブルが発生したときに電話でのサポートが受けられるかもポイントになります。
また、建設SaaSのサポートを受けるうえで、建設業界に知見があるスタッフによるサポートが受けられるかもポイントです。建設業界出身者が多く在籍している企業が提供する建設SaaSであれば、安心してサポートを受けられます。
使いやすいか
建設SaaSは継続して使用するのが一般的であるため、操作性が高く使いやすいかどうかも重要になります。パソコンの操作に不慣れな従業員でも、すぐに使いこなせるような建設SaaSが望ましいです。
使いやすさは実際に使ってみないとわからない部分であるため、無料トライアルに対応している建設SaaSを選びましょう。
無料トライアルで実際に試してみて、操作性に問題がなければ、使用を継続するという形をとると導入がスムーズです。
セキュリティ対策が充実しているか
建設SaaSを導入する際は、セキュリティ対策が充実していることも選ぶポイントの一つです。特に多くの人や企業が関わる建設業界では情報管理が複雑化しやすく、安全の確保のためにもセキュリティは重視したいポイントです。
例えば、ISMS認証を取得したサーバーを使用し、機密情報を暗号化している建設SaaSは安全性が高いといえます。
また、建設SaaSによってはサイバーセキュリティ保険を用意しているところもあります。保険があれば、情報漏洩によってトラブルが発生した場合にも、プラン内容に応じた補償を受けることが可能です。
まとめ
建設SaaSは、建設業界に特化したクラウド型のソフトウェアで、業務効率化やコスト削減に繋げることができます。
導入コストも安く抑えられ、データを蓄積して活用することやサポートを受けることも可能です。ペーパーレス化が進み、環境負荷の軽減やインク代・紙代のコスト削減にも繋がります。
一方で、建設SaaSはさまざまな種類があるため、失敗しないためにも費用や操作性、セキュリティなどを重視して選ぶことが大切です。
株式会社フォトラクションが提供する『Photoruction』は、建設のあらゆる業務を効率化する建設SaaSです。
- 建設業界出身者が多く在籍し、現場目線で活用しやすいサービスを展開
- 初期費用無料で、月額料金は利用者数に応じて料金が変動
- 初期導入時に管理者や一般ユーザー向けの操作説明会を実施し、スムーズな運用開始を支援している
- 操作代行や定期レポートなどのサービスがある
- 電話でのサポートに対応
- 情報セキュリティマネジメントシステムの国家規格であるISO27001を取得
- 二段階認証や暗号化通信などの基本的なセキュリティ対策を完備
- 携帯端末の遠隔操作やサイバーセキュリティ保険など独自サービスがある
その他にもさまざまな機能がございますので、まずは無料ダウンロードできるサービス紹介資料をぜひご覧ください。